Papa told me (1)

2004年3月15日 読書
ISBN:4088640136 新書 榛野 なな恵 集英社 ¥505

正直、私は書評など書ける立場にございませんが
イチオシの作品なので無茶を承知で書きます。

御存知の方もいるでしょうが、この作品は素敵なパパ(父親)と
可愛くて利発な娘さんの御話です(表紙の二人ですね)
自由で独創的な父子家庭を営む二人の大人の物語です。

さぁて、御立会い!
世の中というヤツにゃ、悩みもあれば辛みもあります
わたくし如きにも、そいつは潜んでやがりまして
ああでもない、こうでもないと悩みながら
どうしようもねぇや、と諦めて枕を涙で湿らせた事もございやす
そういう時こそ、この作品を読んで召しませ!
ページをめくれば、あら不思議♪
心の中が華やぎますぜ♪
でも、実際の問題というヤツはなかなか難儀で
この本を読んでも、一向に解決なんて致しやせん
分からない問題があれば、すぐにでも参考書を広げようとする手合いには
向いてませんので悪しからず。。。
この作品には無数の悩める方々が出てきます
でもって、その悩みを【癒して】いくという作品なのです。
無論、問題解決は御自分で、という立場に立った癒しです。
「これこれについて悩んでます」
「O.K O.K それは貴方の感じ方次第だYO」
「これこれ、こんな風に考えたら、そいつもまたイカスぜベイベー」
とは言ってませんが(汗
だけど貴方
世の中の問題って、すべて綺麗に片付くモンですかね?
やっぱ、諦めとか妥協とかいうもんが付き纏うんじゃないかい?
そういう問題については、よくよく考えてみるんです
悩むんじゃなくて考える
これが、こうなってるから自分は苦しい
じゃあ、何がどうなれば楽になれるだろう
その為には何をすればいいんだろう
と、段階的に考えていけばいいんじゃないかなぁ、など
読みながら思ってしまいましたとさ(チャンチャン♪)

で、イチオシにするツボは何と申しましても
パパですね
つーか、こんな父親になりたいものです。
娘がサンタを信じるように苦心したり
娘の雛祭りの為に奔走したり
娘の喧嘩で学校に呼ばれたり
娘が芸能プロダクションに勧誘されたのを誘拐されそうになったと思い
ボディーガードしたり
娘と一緒にバトミントンしたり
娘と一緒に図書館に行ったり
娘の行動に怒った自分の感情をコントロール出来なくて悩んだり
娘にとって自分の腕を広げたスペースくらいは安全な場所を作って
やれると思っていたのに、その幅が段々狭くなっていたり
娘の存在が自分達にとって最も喜ばしい存在だったのが辛い思い出を
思い起こさせる存在になって苦悩したり
娘が病気になって、お粥を作ってたら「お粥作りは子育てに通じるモノがある」
とか考えていたりetc
これは、理想の男像ですね
しかも!私の思想の根幹を作ってしまった人です
それはずばり!
「本物の少年について」です
世に言う「いつまでも少年でいたい」という言葉は少年の本質を理解していない
本物の少年は「早く大人になりたい」「もっと大人になりたい」と
思っているものなのである
という私の思想の根幹が、この作品によって培われました
絶対おすすめの作品です!

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