思い出小話
【初めて献血】
あれは私が17歳の時でした
友人の熱い魂が人々へ救済の手を差し伸べよう、という偽善臭い精神で
献血なるモノをしてみたいと言い出しました
私は注射が嫌いです、むしろ刺されるくらいなら青汁でも飲みます!
そんな私なのですが、何の因果か献血会場の場所を知っていたので紹介しました
着いてきて欲しいという友人の言葉を激しく拒否したのですが
私はしない、という約束で渋々連れていく事となりました
さて、会場は意外に盛況で少し待った後に友人の番が回ってきました
友人は何かの用紙に記入しています
きっと、彼の血液に何か不備があった際
彼を国の研究機関に連れ去る為の所在確認なのでしょう
そして友人が言いました
「なぁ、あんたもやれよ(苦笑」
彼は私の性格を知っているので答えを予測しながら言ったので
私も彼の予想通りに拒否しました
そこに担当の看護士さん(女性)がすかさず語りだします
「今日な、朝の8時くらいに80歳くらいのお婆あさんが来ててな、私も献血したいって言うてはるねん
でもな、もう御年やから献血でけへんのよ、て言うたらな、そうですか、って寂しそうに帰っていきはったんよ
お兄ちゃん(私である)若いし元気そうやもんな、献血やっていかへんか?」
まさに殺し文句である!
これが若い白衣の天使からならば私は道行く人々に献血に有意性を説いて一日に100万リットルくらい集める事必至である
だが、残念ながら私は、そんな作り話なぞ全く信じてなかったので
言下に断ろうとしました
そこにすかさず友人が言います
「・・・俺達にも出来る事って案外多いけどさ、お前にしか出来ない事ってソレほど多くないんじゃないか?」
小悪党です、むしろ吸血鬼(汗
心の中で色々と葛藤はあったものの即断即決をモットーとしていた私は言いました
「ボクの血で助かる命があるのなら、それはボクの使命だよね」
で、結局受ける羽目に(汗
不気味な緑色の車の前で、まずは軽く血を抜かれる
これで血液に異常がないか確かめるようだ
意外にも私の血は一般人と変わらない素材だったようで、すんなり車の中へ
歯医者さんの椅子のようなヤツに寝ながら待つ事数分
外の担当看護士(女性)とはうってかわり、案外美人なナースさんが参上
内心ちょっとトキめいたのですが、その手には針が(汗
針を片手に微笑む天使は正直ツボです(照
しかし、それはあくまで我が身に関わりのない時に限ります(汗
この恐怖を言葉で表すのならば・・・
天使がチェーンソーを持って、にっこり♪
私は実験台に乗せられて身動き取れなくて、げっそり(汗
という感じです
さぁ、天使が私に囁きかけます
「硬くなってるわね、覚悟は決まってないのかな?」
ええ、まったく持って定まってませんよ(汗
「・・・コイ」
「え?」
「まな板の上の鯉ですよ」
「はぁ」
「殺るなら、とっとと殺れよ(ぼそり」
「はぁい、痛くないですからねぇ(にっこり」
次ぎの瞬間、私の腕に極太の注射針が侵入してきます
おそらく神経系統から異物が入り込んできて脳を乗っ取られる時の違和感ってこんな感じでしょうな
そして車の前で先に終わっていた友人が一言
「俺、献血するまでさ、すっげーネガティヴだったんだけど、なんかすっきりした」
「多分、ネガティヴな血を吸いとってくれたんだよな♪」
おお、なんとポジティヴに変わられた事か!
そんな彼に心底暗くなっている私は言いました
「じゃあ、お前の血を輸血されたヤツは鬱になるんだろうな・・・」
ちゃん♪ちゃん♪
【初めて献血】
あれは私が17歳の時でした
友人の熱い魂が人々へ救済の手を差し伸べよう、という偽善臭い精神で
献血なるモノをしてみたいと言い出しました
私は注射が嫌いです、むしろ刺されるくらいなら青汁でも飲みます!
そんな私なのですが、何の因果か献血会場の場所を知っていたので紹介しました
着いてきて欲しいという友人の言葉を激しく拒否したのですが
私はしない、という約束で渋々連れていく事となりました
さて、会場は意外に盛況で少し待った後に友人の番が回ってきました
友人は何かの用紙に記入しています
きっと、彼の血液に何か不備があった際
彼を国の研究機関に連れ去る為の所在確認なのでしょう
そして友人が言いました
「なぁ、あんたもやれよ(苦笑」
彼は私の性格を知っているので答えを予測しながら言ったので
私も彼の予想通りに拒否しました
そこに担当の看護士さん(女性)がすかさず語りだします
「今日な、朝の8時くらいに80歳くらいのお婆あさんが来ててな、私も献血したいって言うてはるねん
でもな、もう御年やから献血でけへんのよ、て言うたらな、そうですか、って寂しそうに帰っていきはったんよ
お兄ちゃん(私である)若いし元気そうやもんな、献血やっていかへんか?」
まさに殺し文句である!
これが若い白衣の天使からならば私は道行く人々に献血に有意性を説いて一日に100万リットルくらい集める事必至である
だが、残念ながら私は、そんな作り話なぞ全く信じてなかったので
言下に断ろうとしました
そこにすかさず友人が言います
「・・・俺達にも出来る事って案外多いけどさ、お前にしか出来ない事ってソレほど多くないんじゃないか?」
小悪党です、むしろ吸血鬼(汗
心の中で色々と葛藤はあったものの即断即決をモットーとしていた私は言いました
「ボクの血で助かる命があるのなら、それはボクの使命だよね」
で、結局受ける羽目に(汗
不気味な緑色の車の前で、まずは軽く血を抜かれる
これで血液に異常がないか確かめるようだ
意外にも私の血は一般人と変わらない素材だったようで、すんなり車の中へ
歯医者さんの椅子のようなヤツに寝ながら待つ事数分
外の担当看護士(女性)とはうってかわり、案外美人なナースさんが参上
内心ちょっとトキめいたのですが、その手には針が(汗
針を片手に微笑む天使は正直ツボです(照
しかし、それはあくまで我が身に関わりのない時に限ります(汗
この恐怖を言葉で表すのならば・・・
天使がチェーンソーを持って、にっこり♪
私は実験台に乗せられて身動き取れなくて、げっそり(汗
という感じです
さぁ、天使が私に囁きかけます
「硬くなってるわね、覚悟は決まってないのかな?」
ええ、まったく持って定まってませんよ(汗
「・・・コイ」
「え?」
「まな板の上の鯉ですよ」
「はぁ」
「殺るなら、とっとと殺れよ(ぼそり」
「はぁい、痛くないですからねぇ(にっこり」
次ぎの瞬間、私の腕に極太の注射針が侵入してきます
おそらく神経系統から異物が入り込んできて脳を乗っ取られる時の違和感ってこんな感じでしょうな
そして車の前で先に終わっていた友人が一言
「俺、献血するまでさ、すっげーネガティヴだったんだけど、なんかすっきりした」
「多分、ネガティヴな血を吸いとってくれたんだよな♪」
おお、なんとポジティヴに変わられた事か!
そんな彼に心底暗くなっている私は言いました
「じゃあ、お前の血を輸血されたヤツは鬱になるんだろうな・・・」
ちゃん♪ちゃん♪
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